2019年05月03日

【活動報告】東海北陸ブロック会女性建築士協議会平成30年度後期定例(三重)会議に参加して 深見清佳

 2月23日(土)・24日(日)に、建築士会東海北陸ブロック会女性建築士協議会平成30年度ブロック亀山大会が盛大に開催されました。愛知からは、6名参加しました。

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 『まちなみ・保存と活用〜三つの「繋がり」が重なる三重〜』というテーマのもと、
1日目の見学会・分科会では東海道五十三次の47番目の宿場町として栄えた関宿と、
その関宿をイメージして山に向かって緩やかな弧を描いた校舎の亀山市立関中学校の見学をしました。


その後の分科会では、NPO法人亀山文化資産研究会会長中浦豊子氏の講演を聴きました。
地域の皆さんにとっては身近な存在である亀山の歴史的・文化的資産が価値あるものだと気付いたところから、
まずその資産を守るためにはどうするのか。
その後、どのような形で活かしていくのかという、とても貴重で興味深い講演内容でした。

 2日目は会場を亀山市文化会館に移して、平成30年度後期定例(三重)会議を行いました。
活動報告では、福井、愛知、岐阜、石川、富山、三重の順番で各県の特色ある活動内容を聴き、
委員会活動が地域に根付いてきていることを実感しました。
そして今後も各県が切磋琢磨の精神で、より活発な活動を誓い合い、終了するという本当に有意義な会議となりました。

 ブロック会終了後は、愛知から参加した6人全員で桑名にある「日本近代建築の父」と呼ばれた、
ジョサイア・コンドル氏が手掛けたことでも有名な、地方に唯一残る作品の六華苑(旧諸戸清六邸)への寄り道をして、
素敵な明治期の建築に触れる良い機会となりました。

 今後の予定では、来年度前期ブロック会は福井県、後期ブロック会は愛知県での開催です。
来年度も今年度同様に、会議や見学会を通して各県の女性建築士達がより多くの意見交換をすることで
意識も活動も更に向上し、また、東海北陸ブロック会女性建築士協議会も益々盛り上がることを期待します。
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2019年04月01日

【活動報告】「第28回わたしらしい住まいづくり」の報告            竹中 美智子

「わたしらしい住まいづくり」も今年で28回目となりました。
 今年は、不便益の研究をされている川上浩司氏のセミナーのほか、
木のおもちゃ作家三輪義信氏を迎えて住まいの絵本読み聞かせ会やすまいの相談会など盛りだくさんの企画で開催されました。
 1月19日(土)午前11時からは、女性建築士による「ちいさいおうち(バージニア・リー・バートン文・絵 石井桃子訳 岩波出版)」の読み聞かせが行われました。
都市化により自然環境が失われるという、
住まいにおける環境の大切さを考えさせられる物語なのですが、
三輪義信氏の木のおもちゃがストーリーにあわせて登場するので、
参加した子どもたちの興味はより深くなっていきました。
最後にちいさいおうちが田舎に曳家されるときは、
大きく頷く大人たちもいたほどです。

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 午後からは、京都大学デザイン学ユニット特任教授の川上浩司氏をお招きし、
「不便益なモノゴトのデザイン」という講演が行われました。
世の中の自動化が進み、ITやロボットに人間の仕事が変わっていくこと、
便利になることによる弊害(例:車が自動運転になったら運転手から監視員という役割に変わっていくので、
単に安全確認だけをしたらよいという職業ではモチベーションが下がってしまうだろう)が起こる。
身についたことは忘れない(例:昔は家族や恋人の電話番号を暗記していた)など、
不便益なことをすると
「発見できる」「上達できる」
「俺だけ感がある」「安心できる」
「(不便を解決しようと)工夫・発見できる」
などの有益なことがあるという、
手をかけ頭を使うことの意義を教えてもらいました。
建築の中では、すべてを便利なものにしてしまうのではなく、
不便益なものをうまく組み合わせることがよいという提案は、参考になりました。

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2019年03月05日

【活動報告】 「すぐに役立つパーステクニック」講習会の報告        吉本由紀

平成30年12月9日(日)14:00〜16:30
 18名の男女問わず幅広い年齢層の参加者でした。
委員長の池田さんより、
女性委員会では数多くのセミナーや講習会を開催しておりますが、
今回の実践的な講習会をやっと開催することができました、
とお話がありました。
 講師の酒井ゆり菜先生は、KEY事務所に勤務し、
手描き・CGパース制作を主な業務とし、社内で水彩スケッチワークショップの講師も務めていらっしゃいます。
今回の講習会では、打ち合わせにおいて鉛筆一本で描ける住宅の内観パースを仕上げることを目指して教えていただきました。

 まずは、作図の基本的なポイントとして
・構図として見せたいところ、どの角度から見るのかを決めます。
真正面より少し振ったほうがかっこよくなりますが、安定感、重厚感を出す場合は正面がよい。
・一点透視でVP(バニシングポイント)とHL(ホリゾンライン)を決めます。
・角が離れないように線を交差させ、水平、垂直の線は重ならないように、
どちらかといえば少し離れ気味がよい。

次に、実際に部屋を描いてみます。
・モジュールは910でも900もパースではわからないので、計算しやすい900で作図します。
部屋の間口と天井高さを取り、縦、横に分割し、画面を作ります。
奥行きはだいたい900をとり各グリットを結びます。
椅子に座った高さ1200位をHLとし4つの角をVPと結ぶ。
・縦横グリットとVPを結んだラインを利用して壁の凹凸、開口部を描く。
・グリッドを利用して家具を描く。HLを基準に高さを割り出し、
丸みのあるものや複雑な形のものでも、まずは四角いボリュームで描く。
・食物や小物、素材の表現を入れる。
陰影をつけることで物がよりわかりやすくなる。
影が濃いと明るいところが強調され、パースに奥行き感が出ます。
最後に仕上げの厚みを描き、さらに影を入れ、材質感を出して全体的に仕上げていきます。


 2時間半で仕上げるには時間が足りませんでしたが、
一通りのテクニックを取得することができました。
CGのパースでプレゼンが主流の中、参加された方はあえて手描きを学びたいと思われてのことと思いますが、
お客様の前で手描きでさっと描ければ、表現したいことが伝わり、
打ち合わせもスムーズに進むのではないでしょうか。
手描きは何と言っても手の温もりと味わいがあります。
 最後に酒井先生より、
とにかくどんどん描くことで上達します、
とのコメントをいただき、さっそく実践してみようと思いました。

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2019年02月01日

【活動報告】平成30年度女性委員会 見学研修会に参加して             下村明子

12月1日、大阪の万博記念公園にある太陽の塔と宇治市の松殿山荘へ向け、幼児を含む38名で貸切りバスにて出掛けました。

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万博記念公園内はちょうど紅葉が見ごろで、赤や黄色に色づいた森の中を野鳥のさえずりと共に散策した後、太陽の塔を見学しました。
塔内部に作られた巨大なオブジェである「生命の樹」とそれに貼り付く「33種類のいきもの」は劣化部分の補修を経て1970年の万博当時の展示が再現されましたが、当時5基あったエスカレーターのうち4基は塔の軽量化を図るため階段に変わり、右腕内にあった1基は撤去されました。
塔は万博当時、塔を取り囲む大屋根上のイベント会場に客を運ぶ縦通路として作られたことを初めて知りましたが、それはきっとわくわくする通過動線であったのでしょう。大空へと伸びるエスカレーターに乗って大屋根へ向かう、当時の人々の高揚感を想像しました。

そして初めて訪れた太陽の塔に感動を覚えながら宇治市の松殿山荘へ。

松殿山荘_丸と四角のデザイン.JPG

坂道を歩いていくと、開発中の住宅地を背に突如緑豊かな別荘地を思わせるような敷地への入口が現れ、それに驚かされながら進んだ先の大門をくぐると間もなく大玄関の前へ到着しました。
この山荘は今から約100年前に広く行われていた小間の茶だけでなく、茶道の起源である広間の茶(書院式)を広めるため、山荘流茶道の流祖である高谷宗範自らが建物と庭園の設計を行なったもので、17席の茶室があります。中でも30畳の広間を持つ大書院は5間通しの鴨居を使用することで、庭園と広間が一体化した広大な空間を作り出していました。
さらに「心は円満に丸く、行いは常に正しく四角く」という方円の思想から、建物や庭園の形状から建具や手すりなどのまで、いたるところに丸と四角を対にしたデザインが見受けられ、それらを探しながらの見学も楽しみのひとつとなりました。

駆け足で巡った見学研修会でしたが、見どころ満載でとても充実した時間となりました。

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【活動報告】防災セミナー「高めよう こころの減災能力」に参加して   佐藤百世

平成30年11月13日(火)8回目となった今回は、名古屋大学・心の発達支援研究実践センターの松本真理子教授をお迎えして「高めようこころの減災〜災害時、自分自身で心を守るためには〜」という内容でお話を伺いました。

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防災減災というと建物の耐震や防災用品などハード面を考えがちです。もちろん命を守るためにそれらが優先されることはいうまでもありませんが、それに加えて災害を体験することで起こる心の問題やストレスといった心の変化を知りそこからどうすれば回復するかを知ることで心の減災能力を高めようというのが今回のテーマでした。

私は幸いにも避難生活を強いられるような災害を体験していませんが、東日本大震災の時はテレビなどを通じて災害の大きさを知るだけでも、自分の気持ちが乱れていつもとは違う感覚になったことを覚えています。こういった心理的な反応は異常なことではなく正常な反応ですが、それが1か月以上続くようなことがあるとPTSDと言われ生活にも支障が出ることもあるそうです。

心理的な危機から回復するために必要なことは、衣食住といったインフラの整備による安心安全の保障、それに加えて他者からのサポート、そして自分でストレスへの対処法を知り自己コントロール感を回復することも必要とのことでした。ストレスは災害時だけでなく日常生活でもありますが、自分で自分のストレスを解消できる手段を持っているということは災害時でも重要なことのようです。

ストレスへの対処法として「10秒呼吸法」を教えていただきみなさんで実践しました。(「10秒呼吸法」で検索すると出てきますのでみなさんもやってみてください。)呼吸法はヨガや瞑想でも行ったことがありますが、緊張をほぐし心が落ち着いていきます。こういったストレスからの自己回復力が向上することは災害時に役立つだけでなく自尊感情の向上・自己肯定感の向上にも繋がるとのこと。自己肯定感を高めたいと日頃から思っている私には興味深いお話でした。

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後半は松本先生が取り組んでいらっしゃるフィンランドと日本の教育の比較についてもお話いただきました。印象的だったのは、日本の中学2年生の自尊感情が低い、学校が楽しいと思っている子供は日本のほうが多い、ということです。フィンランドは「学校は勉強するところ」という意識のようで先生も勉強を教えることだけを考えており友人関係を含め学校生活という意識は無いように感じました。

子どもの心は取りまく環境の影響を受けて育つ、子どもの環境としての大人である私たちの心のありかたはどうなのか、という松本先生の最後の言葉に防災減災だけではなく心の健康を保つということを考えさせられたお話でした。

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