先日サカエチカを歩いていたら、いつからあったのか素敵な内装の時計屋さんが新しくオープンしていることに気付きました。
店舗自体に広さこそありませんが、天井に大きな腕時計をモチーフとした装飾があり、
分かりやすくて面白いなぁと思うと同時にすごく高級感が漂っていました。
数日後、調べものをしていたら、この店舗の内装はGLAMOROUS co.,ltd. 森田(もりた)恭(やす)通(みち)さんのデザインであることを知りました。
森田さんと言えば、今はなき栄のFrancfranc(フランフラン)の建物をデザインした方です(最近閉店し、建て替えられてスギ薬局になってしまいました。涙)。
Francfrancは女性に人気の雑貨店で、いたるところに店舗がありますが、
栄の店舗は全国で4店舗目のコンセプトショップ・名古屋初の路面店でした。
外観にもかなり特徴がありましたが、店舗内には巨大なシャンデリアがあり、
宙にランダムに浮いている木の椅子があったり、
透明なガラス手すりにロゴが散りばめられている階段、
全部がとても素敵で当時大学生だった私は田舎の友達を連れてきては、
「可愛い雑貨が買える」と同時に「おしゃれな空気が吸える場所」
として紹介していました(笑)。
森田さんの作品で他に記憶にあるのが、6年くらい前の日本テレビのアナザースカイという番組のスタジオセットです。
3回手掛けているうちの2回目だったと思いますが、
パッと見にはキラキラしている青色の背景と机なのですが、
よく見るとそのキラキラは1つ1つの小さい花型のビーズのようなもので作られていて、
こだわって作ってあるんだなあと感心した覚えがあります。
テレビ的には、その日たまたま「スタジオセット、リニューアルしました!」
という紹介で花型のビーズを見ることができましたが、
普段は単なる背景ですし「拡大してよく見る」ことは視聴者にはできないので
なんだかちょっともったいない気もしましたが、だからこそ、そこに魅力があるような気もしました。
私は、現在は分譲マンションの設計をする会社に勤めており、
なかなか商業店舗の建築と関わることがなく、そもそも建築設計業と内装デザイン業では業界が違うのかもしれませんが、
人の居心地のいい空間をつくることにおいては、建築設計でも同じなのかなと思います。
自分も人に「おっ」と思ってもらえる空間づくりができるといいなと思います。
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