2017年12月28日

東海北陸ブロック会女性建築士協議会平成29年度前期定例(石川)会議報告  杉原尚子

 624日(土)、平成29年度前期定例(石川)会議が、金沢市の石川県立美術館広坂別館の多目的室で開催された。ここは、大正11年に陸軍第九師団、師団長官舎として建てられ、その後は米軍将校官舎、金沢家庭裁判所、石川県児童会館など様々な施設として利用されてきた洋館だ。昨年耐震改修し、隣に石川県文化財保存修復工房が新築移転され、リニューアルオープンしたところだ。

 会議では2月の敦賀での後期会議で集まって以来、4か月ぶりに東海北陸ブロックの皆さんとお会いし、28年度の各県活動報告や、29年度の事業計画や予算案の審議、30周年事業についての協議など活発な意見交換がされた。

 会議後は、多目的室隣の修復工房ガイダンス室で広坂別館の建物についてと修復事例の説明を聞き、その後は石川県文化財保存修復工房に移動して、見学スペースからガラス越しに表具修復室と漆工芸品修復室の作業の様子を見学した。

 平成9年に石川県庁出羽町分室に開設して以来20年になるが、いまだに他県には1つも県の施設として修復工房は開設されておらず、石川県にしかないとのこと。石川県には藩政時代から受け継がれ育まれた文化的な土壌があり、多数の美術工芸品が残されていることから、地元に工房がどうしても必要だったとの説明に納得した。

 表具修復室では、ちょうど旧裏打紙除去作業が行われており、気の遠くなるような細かい作業を淡々と続けられており、とても大変な作業であることを改めて実感し、同時に、大事な文化財を守ることの重要性を感じた。修復室内は湿度も管理されており、特に漆工芸品修復室は湿度設定も高く、暑い時期は特に大変な作業となるとのことだった。ここでは修復と同時に、伝統的な技術の継承、若い技術者の指導育成も行われており、ここにも石川県の文化芸術に対する意識の高さが表れていると実感した。

 次回の後期ブロック会議は岐阜の十八楼とぎふメディアコスモスで2月に開催予定だ。今回同様次回も、会議や見学会を通じて他県の皆さんと活発な意見交換をすることで、各県での活動の更なる向上をめざしていきたい。


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●前期定例(石川)会議 広坂別館にて         ●集合写真

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posted by afa at 10:57| 活動報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする