2017年05月13日

防災セミナー2016「避難所での女性への配慮〜建築士が避難所でリーダーシップを取るために」に参加して 梅田知奈

 201611月7日(月)に、防災セミナーが開催されました。今年は名古屋大学減災連携研究センター特任准教授で、防災危機管理・防災教育・被災者支援などを専門にされている阪本真由美先生をお招きし、「避難所での女性への配慮〜建築士が避難所でリーダーシップを取るために」というテーマで講演をしていただきました。過去の災害を振り返りながら、避難所の実態や現状、そして今後の課題などについてお話しされました。

 災害における人的被害は、大きく2つに分けられます。地震によって崩れた建物に潰されるなどの「直接死」と、災害に起因する負傷の悪化などにより亡くなる「災害関連死」です。実は過去に起こった災害で亡くなられた方の何割かは、災害関連死により亡くなられています。熊本地震では直接死より災害関連死の方が多く、その中でも最も多い原因が、避難所における生活の肉体・精神的疲労によるものだそうです。建物の耐震化などで命を守るのはもちろんのこと、せっかく守られた命が避難所の環境が悪いことで失われてしまうようなことはあってはならないことです。

 災害が起こった直後は、動線や空間の確保などがうまくできないために避難所が無法地帯状態になってしまったり、トイレなどの衛生管理がうまくいかなかったり、避難所そのものの運営・管理がうまくいかない場合も多くあるそうです。うまく運営されていない場所は、利用しづらくなってしまいます。

 また、さまざまな人が避難所運営に携わっていなければ、少数者や弱者の声が無視されがちです。地域防災においても、日頃から女性の参画状況が大変遅れています。そういった状況が、災害時にはより顕著に現れてしまっていることを、阪本先生は実際に目で見て強く感じられたとのことでした。熊本の避難所でも、うまく運営されていた所はやはり、女性の声をきちんと拾っていたところだったそうです。障がい者や外国人なども含め、より多様な声が避難所運営に活かされることが、一人でも多くの命を救うために必要なことだと改めて強く感じました。

 今回の防災セミナーは、今後どういった形で防災の活動を進めていくべきかを深く考えさせられる、大変有意義で貴重な時間となりました。私たち女性建築士だからこそできることを、災害が起こってからではなく、災害が起こってしまう前にしていきたい、必ずしなければならないと強い意気込みを感じるセミナーとなりました。

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posted by afa at 14:41| 活動報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする