2021年03月30日

令和2年度講習会2「空き家対策講習会」の報告 佐藤百世

 女性委員会の令和2年度講習会は空き家対策がテーマです。

9月に不動産事業も手掛けている委員を講師として、
現状や制度についての勉強会をしました。
第2弾となる今回は(株)住宅相談センター代表取締役であり、
お客様側に立った住宅・不動産のアドバイスを行っている吉田貴彦氏を
講師にお迎えし、12月4日に開催しました。

 新型コロナ感染防止を考えてオンラインのみでの開催としましたが、
24名の方にご参加いただき、県外の建築士会会員の方もいらっしゃいました。

 そもそもなぜ空き家が増えているのか、この問いに多くの人が
「人口が減少しているから」
と答えるそうですが、それは
間違いだそうです。
人口が減りだした頃はまだ空き家は増加しておらず、
「高齢化+単世帯の増加」が空き家を増やしているとのことです。

 子供が結婚して新しい世帯ができた時、親と同居するという選択をする人はごくわずかです。
そうなると当然高齢者となった親だけが住むことになり、
その後施設に入所したり亡くなれば空き家になります。
子供が近くに住んでいればまだ空き家の状況を目にするので、
手入れをしたり対策を講じたりする確率も高いですが、
遠方に住んでいる場合、多くはほったらかしの空き家になります。
家を継ぐという価値観が薄くなり、自分たちの住みたいところに住む、
という価値観が一般的になったことが空き家を増やしているように思います。

 高齢者の単世帯というのが空き家予備軍なのですが、
名古屋市中村区、千種区がその空き家予備軍が多いそうです。
都会なので意外ですが、高齢者が多いと聞いてなるほどと思いました。
古くから人が多く住むところは高齢者が多くなります。
これはどの地域でも同じなのではないでしょうか。

 空き家が増えたとしてもそれが活用されればいいのですが、
活用されるに至るまでに解決しなければならない問題が様々あります。

「相続未登記、所有者が認知症で行為能力なし、共有者の意見の不一致、所有者不明、遠隔地所有者」

 これらの問題が圧倒的に多く、「どう活用するか」という段階にあがるまでに
いくつものハードルを越えなければなりません。
建築士の出番となるのはおそらく「どう活用するか」の段階で、
リノベーション事例が増えたといっても、それでは空き家問題の解決にはなりません。
建築士としては出番がないようでもどかしさを感じますが。
住宅に関わる者としてどこへいけば相談できるか、
解決する方法はどういうものがあるか、
情報発信することによって空き家を相続する人への注意喚起になるのではと思います。

 私は住宅の新築が主な仕事なのですが、空き家が増えているという社会にあって新築を増やしていることに心の片隅で疑問を感じることもあります。
建築士として長持ちする住宅をつくっても、
住人が「長持ち」しないというのが今の社会です。
質のいい住宅をつくる、それが世代を超えて流通する、
そういう社会になるには長い道のりだなと思うと同時に、
自分自身の実家を将来どうするかということを考えなければと実感しています。

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2021年03月13日

【ご案内】令和3年度 (公社)愛知建築士会女性委員会オリエンテーション・委員会・意見交換会

令和3年度女性委員会オリエンテーション・委員会・意見交換会を開催いたします。
女性委員会の活動にご興味のある方、ちょっと覗いてみたい方、大歓迎です。
是非お気軽にご参加ください。

日時:令和3年4月11日(日) 13:00〜17:00
場所:(公社)愛知建築士会 第1・2・3会議室 および Web
日程:オリエンテーション 13:00〜14:00 委員長挨拶
令和3年度委員紹介
令和2年度事業報告
令和3年度事業計画
4月女性委員会   14:10〜14:50 本会連絡事項
協議事項
報告事項
その他              

意見交換会      15:00〜17:00 
◇意見交換会テーマ 『すまいのえほんワークショップの手法と住教育について』
数年前より始めた木のおもちゃを使ったすまいの絵本読み聞かせとワークショップ。
今後住教育事業としてステップアップするために、ワークショップの手法を再検討します。
4〜5人のグループに分かれて話し合いをしたのち、グループごとに内容をまとめて発表します。

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※参加のご連絡、お問い合わせは メールにて女性委員会(afa201009@gmail.com)まで
または 申込フォームから 

このイベントは終了いたしました。

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2021年03月01日

防災セミナー2020「過去の災禍に学ぶ〜災害と感染症の深い関わりを学ぶ〜 池田 園子

 10月28日、名古屋大学減災連携研究センター長の福和伸夫氏による、
ZOOMウェビナーを使ったオンラインセミナーを開催しました。
女性委員会が防災セミナーを開催するようになって今回で10回目。
節目の回に、第1回目にお話頂いた福和先生に再度お願いしようという事になりました。
29名の参加がありましたが、オンラインという事で、東京や高知からの参加もありました。

「10月28日は何の日?」
まずは、こんな問いかけから。

答えは「濃尾地震が発生した日」なのですが、即答できなかった私たちはお叱りを頂くという、
いつもの福和節のトークで始まりました。
 過去を振り返ってみると、疫病と災害がほぼ同時期に発生していること。
それは偶然ではないと感じる点も多く、また、政治がそれらを転換にして大きく動いてきたことも先生の説明からよくわかりました。

 また、25年前の阪神淡路大震災の時と今と大きく違うのは国力の低下が進んでいるという点。
世間が誤解している防災についての常識について、過去の資料・データにて説明して頂き、
危機感を感じる時間となりました。
 なぜ誤解されたままの常識が蔓延しているのか?
それは、経済優先志向、個人的営利によって流されているからだというお話は、
私たち建築士がもっとしっかりするべき、という叱咤激励に聞こえました。

 後半は女性委員と福和先生による対談となりました。
パネリストは、女性委員から、阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震の現地へ行きボランティア活動の経験もある下村さんと、女性委員会で長い間、防災セミナーの開催を担当してきた池田が務めました。

 コロナ禍を経験した今、災害に対する備え、心構えはどのように変化していくべきか、
7月に発生した九州での災害を参考にしながら意見交換を行いました。

 セミナー後のアンケートでは、
「女性委員会の10年間の防災セミナーの活動について刺激を受けました。」
といった一般参加の方のご意見を頂き、オンラインとなったおかげでいつもより広く防災の周知ができて良かったと思いました。

対談福和先生.jpg  福和先生

ウェビナーのパネリスト.jpeg ZOOMウェビナーを使ったセミナー
福和先生とパネリストとの対談

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